今回はすかいらーくHDの企業分析をして行きます。
事業概要
ファミリーレストランと言えばガスト、行った事がある方も多いのでは無いでしょうか?
売上高2,645億、店舗数は全国に3,098店舗と飲食業界の中でゼンショー、マクドナルドに次ぐ規模の企業です。
3,098店舗中、1,323店舗がガストとなっており、次いで中華のバーミヤン、しゃぶ葉となっています。
ゼンショーでのすき家的存在が、すかいらーくではガストと言う所でしょうか
同社の特徴は、仕入れ〜自社工場での加工〜物流〜店舗での販売と食の垂直統合モデルを実現している企業です、グループ会社で物流の会社、店舗清掃・保守を行う会社も持っており、海外では台湾、マレーシア、アメリカにも出店している様です。
売上推移
売上推移に関しては、20年、21年と連続減収しており、ゼンショーやマクドナルドと違う動きになっています、コロナ禍において、ファストフード主体の会社とレストラン主体の会社の差が出ている様に見えます。
ファストフードは好調、レストランは厳しいと巷では聞いていましたが、実際に数値に表れていますね、感染が落ち着いて来たここからの巻き返しに期待です
利益推移
営業利益は182億(利益率6.8%)となっており、売上減収に対し営業利益・当期利益が伸びています、ちょっと違和感ある数値ですね、調べてみると内426億が時短協力金であり、実質は244億の赤字、時短協力金を除く営業利益は2年連続マイナスとなっています。
財務安全性分析
時短協力金を除く営業利益が、2年連続赤字と言う事で財務の安全性についても調べて見ました。
・自己資本比率:37%(一般的には30%あれば安全)
・流動比率:75%(150%以上が目安)
・固定比率:235%(100%以下目安)
・固定長期適合率:106%(100%以下目安)
・当座比率:70%(100%以上目安)
※2021年決算資料より筆者算出
ちょっと心配な数値ですね、但しキャッシュフローを確認すると
・営業CF:500億
・投資CF:▲129億
・財務CF:▲160億
・フリーCF:368億
となっており、今すぐどうこうと言う話では無さそうです。アフターコロナでの巻き返しに期待しましょう
まとめ
2020年〜2021年はコロナにより大打撃を受けた同社で、マクドナルドやゼンショーと比較しても苦戦しているのが数値で見て取れます。
直近出た2022年上半期決算でも営業利益▲24億円と苦戦は続いていますが、同社の非日常使いの特別感のある専門店ブランドは好調であり、食の二極化が進んでいる事が見て取れます
同社の全国にある店舗をこの様な専門店ブランドに転換して行く事で勝機を見出す事が今後のポイントとなりそうです
最後までお読み頂きありがとうございました。
それでは
コメント